2018/05/02

2018.5.2 「あーりんのあげづ研れいでぃお」より引用



さて、つぎのお手紙だよ。

「あーりんさん、こんにちは。いよいよ五月になって、すっかり暖かくなってきましたね。今日はどうしてもあーりんさんに聞きたい質問がありまして、こうして封書によるお手紙をしたためた次第です。
 質問です。
 わたしは、ここ二年近くずっとどろだんごを作っているのですが、どうしてもどろだんごが完成しません。気合いを入れて、かっこいいろくろを買ったり、専用のソフトウェアを買ったりしたのですが、中々うまくいかないでいます。どろだんご作りの刺激にするために他のどろだんごを鑑賞してはその特性を研究したり、どろだんごの作成講座雑誌を読んだり、生活習慣や食生活を変えたり、おすすめされていたものを飲んでみたり、他のどろだんごを作る皆様と交流してみたり、色々したのですが、うまくいきません。どろだんごのことを考えると、体の奥からじわじわと湧き上がるような焦りを感じます。ひどい閉塞感をおぼえます。自分の作るどろだんごに自信が持てず、たまにある調子のいい日にどろだんごを作ろうと意気込んでPCに向かってもうまくいかず、メモを書いても情報がまとまらずおなじものを三重に書いたりしていて、そうこうしているうちに、どんどん頭の中のどろだんごの理想像がごちゃごちゃになっていって、春夏秋冬が過ぎて、海外の超一流のどろだんごを見ては、自分はもうどろだんご作りしてもしょうがないんじゃないかって、心がくじけそうになってしまって、塞ぎ込んでしまいます。仮に、じぶんのどろだんごが完成したところで、それはただのありふれたちっぽけなどろだんごで、大したものにはならないことも、わかっています。なのに、それでも、諦めきれないんです。ばかですよね。最近、赤ちゃんの姪っ子ちゃんに、まだあんなことやってるのかって言われたような気もします。そして、じぶんの命の有限さを感じます。
 いったい、どうすればいいでしょうか?

 ラジオネーム:あーりん」


場所を変えてみよう。いじょう。





・ただ、実際に頭の中のものを具体化させてみると、ディティールがね、ディティールのやつがね、思ったほど練れていないってわかってね、首が凝るよね。